体験記

■10歳(小5 男児)パニック障害


『休み時間、廊下で倒れたので
 救急で病院に運ばれた』


ある日、学校から
「休み時間、廊下で倒れたので救急で病院に運ばれた」との連絡を受けて
あまりに突然のことで驚きました。

病院で心臓の検査をしましたが異常なしとの結果でした。
精神的なものかもしれないと言われカウンセリングを受けるように勧められて
カウンセリングを受けました。

お母さんの愛情不足ではないかと言われてものすごくショックでした。

仕事をしているので疲れて帰って来てそんなに愛情を注ぐという時間はないけれど
愛情はありますし、本人もそれはわかってくれていると思っていました。

私の何が悪いのか?夫からは仕事をやめたほうがいいと言われました。
仕事をやめれば治るのか?本当に心臓とかに異常はないのだろうか?

悩んで眠れない日もあり、以前もらった安定剤をこっそり飲むようになりました。

   ◆   ◆   ◆   

『体も心もどんどん重くなっていって
 このままでは私のほうが倒れてしまう。
 思い切ってフキコ先生にお会いすることにしました』


そんな私を心配してくれた友人が
Dr.フキコさんに会ってみない?きっと何かいい案が見つかると思うよ」
と言ってくれました。

最初は会う気はありませんでした。カウンセリングの時のことを思い出したからです。
どうせまた、私が悪いというようなことを言われて落ち込むだけだからと。

でも、体も心もどんどん重くなっていって、このままでは私のほうが倒れてしまうと、、 思い切ってフキコ先生にお会いすることにしました。

始めて私の話をゆっくり聴いてくれる人に出会ったという印象でした。
家庭の事情や胸のうちをわかってもらえた気がして
それだけでもずいぶん気持ちが楽になりました。


それから、家に帰ってからあの子とどんな話をするかとか、
どんな気持ちで接するとどんな反応が返ってくるか
具体的に自分がどうすればいいかがはっきりわかったので
暗くて長いトンネルの向こう側にチラッと明かりが見えた
ような気がして久しぶりにうれしい気持ちになりました。

   ◆   ◆   ◆   

『パニック障害と診断されました。
 子どもには病名は伝えられませんでした。』


その日の夕食、「ねぇ、今日何かいいことあったの?」と子どもから
突然聞かれて、びっくり。背中がぞく~とする感じでした。

実は、フキコ先生から帰りがけに
「何か聞かれるかもしれないけど、今日のことはないしょにしておきましょうね。」
と謎めいたことを言われていたからです。まるでこの会話を予言していたかのようで
正直、ちょっと気持ち悪かったです。

数日間は子どもも私も何だかいい感じだなと思っていましたが
再び学校で、胸が締め付けられるように息苦しくなり
うずくまって救急車騒ぎになりました。やはり検査結果に異常はありませんでした。
そして、パニック障害と診断されました。子どもには病名は伝えられませんでした。

なぜ?どうして?納得がいかない!

夫は一応は心配はしましたが、命には別状ないなら、
もう少し大きくなれば治るんじゃないかとずいぶん楽観的でした。
私は「このままではまた同じことが起こる」
そんな気がして夫のように思うことはできませんでした。

ふと、フキコ先生のおやこ塾にお願いしよう。なぜかそう決心しました。
夫は気が済むならそうすればと、一応賛成してくれました。

   ◆   ◆   ◆   

『よく知っているつもりの子どものことで
 実は知らない面がずいぶんあることに気がつきました』


子どもと一緒に行くのだと思っていたら
まずはお母さんからはじめましょうと言われました。
確かに、子どもと一緒だと言いにくいことがいろいろ
ありますから子どもはいないほうが楽でした。

フキコ先生と話しながら、子どもの言動をいくつかの角度から観ます。
そうすると、今までのちょっとした「?」とか変だなと思っていた事が
なんとなく理解できてきました。


子どもに対する態度や言葉などよかれと思ってしている話などが
裏目に出ていたことに気がついたりよく知っているつもりの子どものことで
実は知らない面がずいぶんあることに気がつきました。
私や夫に対して、子どもが私たちに合わせているということもわかってきました。

そして、いろいろな対策を立てました。フキコ先生は「仕掛け」と呼んでいました。子どもをコントロールするのではなくて私自身が対応策にしたがってコントロールします。

とても不思議なことにほぼ願ったような反応が返ってくることが多くなり
私も子どももストレスが減りました。


というか、お互いにストレスがあったことにさえ気づいていませんでした。
なんとなくですが、穏やかな感じになりました。

子どもとのセッションはタイミングを見てはじめるということに
なっていたので、それがいつなのか楽しみでもありました。

そのチャンスはやってきました。
「ねぇ、お母ちゃんはどこで勉強をしているの?」
「じゃ、一緒に行ってみようか」

   ◆   ◆   ◆   

『おやこ塾に出会ってよかった』

子どもと関係療法師の方とはあっという間に仲間になりました。
私たちに言えないことなども言っているようで
「秘密さ」などと得意げになっていました。

彼の気持ちや問題点に気づかせてくれて一緒に「作戦」を立てて
実行するということを繰り返していました。
実は、お友達との関係でかなり傷ついていたようでした。
彼は自分のポジション、お友達との距離のとり方などを学んだようです。
私はまったくそのことに気づいていなかったので
家庭でそのフォローができるようになりました。


しばらくはまたいつパニックが起きるかと心配でしたが
おやこ塾の方々が私たちをサポートしてくれていると思うと
もし、また起こったとしても以前のように、私の心がつぶれてしまうようなことは
ないと安心していられました。

楽観的な夫に腹をたててイライラすることもずいぶん減り、
私の心の余裕ができたせいなのか家族に温かみがあると感じられるようになりました。
私の肌も回復して友人から化粧品変えたの?なんて聞かれるようになりました。

おやこ塾に出会ってよかった。

もし、私が一人で
「自分の家庭のことなんだから、がんばってもっと愛情をかけなければ」
と、歯を食いしばっていたら、かえって事を深刻化させてしまったかもしれない。

他人に助けてもらってもいいんだと思うことができました。また、「病院の通院は続けてください」と言われたことも安心できた理由だと思います。

あの子なりに胸が苦しくなって倒れてしまうほど一生懸命がんばって、
明るく振舞っていたんだと思うと、今でもそのけなげさに涙が出ます。
子どものおかげでずいぶん勉強させられました。今はこの子に感謝しています。この子が私たちにたくさんのことを気づかせてくれ家族の絆を深めてくれたのだと思います。

Fukiko Kobayashi